コラム

2025.02.12

眼瞼下垂で頭痛が起こる原因は?眼瞼下垂の手術により頭痛が改善するのかも解説!

眼瞼下垂で頭痛が起こる原因は?眼瞼下垂の手術により頭痛が改善するのかも解説!

本ページを見ている方は、眼瞼下垂の方で頭痛症状に悩まれている方でしょう。
「眼瞼下垂を発症すると頭痛が起こる理由が気になる」「眼瞼下垂の手術を受ければ頭痛が改善するかどうか知りたい」という方が多数いらっしゃると思います。
頭痛は日常生活に影響が及び、重症の場合は吐き気も起こるため、根本から頭痛を解消することが大切です。
そのため、このページでは次の内容について説明いたします。

  • 眼瞼下垂によって頭が痛くなる理由
  • 眼瞼下垂のセルフチェックの方法
  • 眼瞼下垂の手術によって頭痛は改善するのか

 

眼瞼下垂とは

眼瞼下垂とは眼瞼下垂とは、瞼を上げるミュラー筋や挙筋腱膜といった筋肉が少しずつ弛緩し、瞼が下がる疾患です。これらの筋肉は、ゴム紐のように使用するにつれて弛んでいきます。
眼瞼下垂が起こっていなければ、瞼をきちんと開けることが可能であり、瞳孔が全てあらわになるため、広範囲を見渡すことができます。

発症初期の眼瞼下垂では、瞼が下がることで二重幅が拡大します。中期になると、瞼が黒目にかかり、さらに二重幅が拡大します。そして、額に力を入れて下がった瞼をきちんと上げようとするため、額にシワが寄ります。また、額の筋肉が引っ張られることで、眉毛が上がります。後期では、瞼が黒目の半分以上にかかるようになります。

眼瞼下垂の重症度を評価するには、黒目の中心から上瞼縁の距離を確認します。
正常な場合は約4mmとなりますが、2〜4mmの場合は眼瞼下垂初期、2mm以下の場合は中期となります。

【眼瞼下垂の症状】
眼瞼下垂のよくある症状は次の通りです。
気になる方は、一度当院までご相談ください。

瞼・視野に関する症状

  • 対象物が見えづらい
  • 視野が狭くなった
  • 目をしっかりと開けない
  • 目の奥に痛みがある
  • 瞼を開けづらい
  • 瞼が重くなった など

外見上の変化

  • 「いつも眠そうに見える」と言われる
  • 元々一重だったのが二重になった
  • 二重の幅が広がった
  • 瞼の上が窪んで老けているように見られる
  • 常に顎を上げている
  • 常におでこにシワがよっている など

随伴症状

瞼が下がって目を十分に開けなくなるため、それを補おうと額の筋肉である前頭筋により瞼を上げる癖がつき、さらに自律神経の失調を招きます。
そのため、視野狭窄や外見上の変化に加え、以下のような症状を伴うことがあります。

  • 頭痛
  • めまい
  • 肩こり
  • ふらつき
  • 顔・瞼の筋肉痙攣
  • 疲労
  • 睡眠障害
  • 冷え
  • 下痢・便秘
  • 光が眩しい など

 

眼瞼下垂により頭痛が発生する原因

眼瞼下垂により頭痛が発生する原因眼瞼下垂による頭痛は、「代償作用」が原因となって発生します。
例えば、眼瞼下垂になると私たちはほぼ無意識の状態で瞼を眉毛ごと上げたり、眼瞼挙筋を激しく動かしたり、顎を上げて視界を変えようとすることによって、視野を広くしようとします。

私たちはこのような代償作用を無意識のうちにしています。これにより目に疲労が溜まったり、不自然な姿勢になったりすることで、頭痛が発生します。
ほとんどの方は、加齢によって自然に瞼が下がるため、眼瞼下垂を発症していることを自覚するのは難しいです。症状は少しずつ悪化するため、気づいた頃には重症化していることも少なくありません。

実際に、眼瞼下垂の手術をした患者様に確認したところ、手術までは慢性的な肩こりや頭痛などが起こっている方が多くいらっしゃいました。
そこで、眼瞼下垂によって頭痛が起こる原因となる次の2つについて詳しく説明いたします。

  • 目の疲労
  • 姿勢の乱れ

【目の疲労】
眼瞼下垂が起こると、視野を広くするために瞼を大きく開こうとするため、頭痛が発生しやすくなります。
眉毛を持ち上げるために前頭筋という額の筋肉が大きく緊張することで、目に疲れが溜まります。

【姿勢の乱れ】
眼瞼下垂が起こると、しっかり見えるようにするため意識せずに頭や首を前に出すなど、姿勢が乱れることがあります。
こうした姿勢を長く続けると、肩や首に負荷がかかり、頭痛を引き起こす場合があります。

また、肩こりや頭痛は、眼瞼下垂によって瞼が重くなった代わりに顎を上げて見ようとしている方に生じます。
首の後ろから背中の上部にかけての筋肉である僧帽筋がいつも緊張状態にあることが原因となります。

 

眼瞼下垂のセルフチェック

眼瞼下垂の発症有無は、ご自宅にて容易に確認できます。
セルフチェックにより眼瞼下垂の可能性が考えられる場合、適切な検査・診断を受けるために一度当院へご相談ください。

セルフチェックの方法
STEP.1
鏡の前で目を閉じて、定規を眉毛から下の位置で押さえてください。

STEP.2
定規を指で押さえた状態で、少しずつ目を開けます。

STEP.3
鏡に映ったご自身の瞳をスマートフォンなどで撮影しましょう。

STEP.4

撮影した画像を確認し、黒目(瞳)の中心から上瞼縁までの距離をチェックしましょう。
3.5mm以下となっている場合は眼瞼下垂の可能性があります。

 

頭痛の重症度を評価する方法

頭痛の重症度を評価する指標として「HIT-6スコア」というものがあります。

HIT-6とは、 「Headache Impact Test」の略称であり、「1.疼痛」「2.日常役割機能」「3.社会的役割機能」「4.活力/披露」「5.認知機能」「6.精神的苦痛」の6つの質問を行い、各項目の点数を合計して、頭痛の重症度を評価します。

  • いつもある➡ 13点
  • しばしばある➡ 11点
  • 時々ある➡ 10点
  • 稀である➡ 8点
  • 全くない➡6点

【テスト項目】

  1. 激しい頭痛はどれくらいの回数で起こりますか?
  2. 頭痛が原因で日常生活に悪影響が及ぶことはありますか?(例えば、学業、仕事、家事、人間関係など)
  3. 頭痛が起こっている時、横になって安静にしたくなることはありますか?
  4. この1ヶ月間で、頭痛によって疲れてしまい、日常生活や仕事ができないことはありましたか?
  5. この1ヶ月間で、頭痛によってイライラしたり、うんざりしたりすることはありましたか?
  6. この1ヶ月間で、頭痛によって日常生活や仕事に集中できないことがありましたか?

 

【頭痛の重症度】

  • 60~78点 影響が非常に大きい
  • 56~59点 影響が相当大きい
  • 50~55点 影響は中程度である
  • 36~49点 影響がほぼない、もしくは皆無である

 

眼瞼下垂の手術を受けることで頭痛は改善する?

眼瞼下垂の手術を受けることで頭痛は改善する?結論としては、眼瞼下垂の手術を受けることで頭痛が治ったという報告があります。
2017年のBahceci Simsek Iの論文によると、術前の頭痛は日常生活に甚大な影響が及んでいるレベル(HIT6スコア:60.0点)でしたが、眼瞼下垂の手術を受けたことで日常生活にほぼ影響がない、あるいは皆無なレベル(HIT6スコア:42.3点)まで良くなったとされています。

また、術前に瞼が下がっている方の方が、術後に頭痛が治る傾向にあるとも報告されています。
まとめると、重度の眼瞼下垂の方の方が、手術を受けることで術前の頭痛が良くなる傾向にあると考えられます。

手術方法により頭痛の改善度合いは異なる?
眼瞼挙筋の手術は様々あり、術式により改善度合いは違うと言われています。
例えば、ミュラー筋タッキング法(ミュラー筋をたぐりよせて瞼板に再固定する手術)よりも、挙筋前転術(挙筋腱膜を縫合して瞼板に再固定する手術)の方が頭痛の改善度合いが大きいという報告があります。

ミュラー筋タッキング法は、短時間で手術できるため最近のトレンドとなっていますが、頭痛の改善度合いが少し小さいと言われています。

 

眼瞼下垂が原因の頭痛にお悩みの方は当院までご相談ください

眼瞼下垂が原因の頭痛にお悩みの方は当院までご相談ください頭痛の原因が眼瞼下垂の場合、頭痛を解消するために眼瞼下垂の治療が必要です。
眼瞼下垂の手術は目元の印象に与える影響が非常に大きいため、豊富な実績と高い技術力を持つ医師に相談することが非常に重要です。

なお、様々な医療機関や美容クリニックで眼瞼下垂の手術を行っていますが、医師の技量や手術内容はかなり違います。その違いを患者様が見極めて相談先を決めるのは非常に大変なことですし、専門的な内容まで把握した上で決めることは困難です。

当院では、眼瞼下垂治療で数多くの対応経験を持つ院長が在籍しており、これまでの経験とノウハウを活かして正確な診断を行います。
患者様に安心安全な治療を提供できるよう、医師と看護師が懇切丁寧に支援いたしますので、眼瞼下垂の疑いがある方は一度当院までご相談ください。

 

よくある質問

Q.重度の偏頭痛により病院で検査を受けたことがありますが、異常は見つからずお薬の処方を受けただけです。眼瞼下垂の可能性はありますか?
眼瞼下垂の可能性が考えられます。以下のように眼瞼下垂症のセルフチェックをしてみることをお勧めします。

【セルフチェックの方法】

STEP.1
鏡の前で目を閉じて、定規を眉毛から下の位置で押さえてください。

STEP.2
定規を指で押さえた状態で、少しずつ目を開けます。

STEP.3
鏡に映ったご自身の瞳をスマートフォンなどで撮影しましょう。

Step.4
撮影した画像を確認し、黒目(瞳)の中心から上瞼縁までの距離をチェックしましょう。
3.5mm以下となっている場合は眼瞼下垂の可能性があります。

Q.眼瞼下垂の手術を受けると、頭痛や肩こり、瞼のたるみ・重みが改善しますか?
眼瞼下垂の手術の主な目的は、狭くなった視野を広げることです。
保険診療の手術では、瞼のたる・重みの改善は主な目的ではありませんが、二次的な効果として改善することはあります。
視野が狭くなることで発生する恐れがある随伴症状(頭痛、肩こり、瞼の重み、眼精疲労など)、眼瞼下垂による見た目の症状(瞼のたるみ)などは、実際に手術を行わないとどの程度良くなるか判断が難しいため、予めご了承ください。
眼瞼下垂によって起こっている可能性がある付随症状は、その他の原因によって起こっている場合もあるため、眼瞼下垂を治療すれば全て改善するというわけではありません。

Q.手術で痛みは起こりますか?
局所麻酔をしますので、痛みが起こることは稀です。なお、麻酔の注射の際に軽い痛みが生じる場合があります。
術後は1時間程度で麻酔の効き目が切れるため、鎮痛剤を内服して頂きます。

Q.手術のために仕事を休まなければならないですか?
軽作業やデスクワークであれば、基本的に翌日から再開可能です。
重労働は数日間休むことをお勧めします。

0120164112 アクセス・診療時間
料金表