
まつ毛パーマやまつ毛エクステンション(マツエク)といった施術は、アイメイクの手間を省きつつ、目元に華やかな印象をもたらす美容施術として広く親しまれています。
ところが、これらの施術が眼瞼下垂を引き起こす要因になることもあり、慎重な対応が求められます。
さらに、眼瞼下垂の症状が既に現れている方については、まつ毛パーマの施術によって病状が進行する危険性も指摘されています。
この記事では、まつ毛パーマやマツエクが眼瞼下垂に与える影響、眼瞼下垂をお持ちの方が安心してまつ毛パーマを楽しむための対策方法などについて詳細にお伝えします。
美しいまつ毛を維持しながら、同時に目元の健康を保つアプローチを共に探っていきましょう。
まつ毛パーマと眼瞼下垂の関係
まつ毛パーマは、特殊な化学薬液によってまつ毛にカールを形成する美容技術です。
本来のまつ毛にカールを加える方法のため、マツエクのような追加の重量による負担は生じません。
しかし、まつ毛パーマで使用する薬液の影響で、瞼に炎症や腫れが発生する事例が数多く報告されており、十分な注意が必要です。
薬液が引き金となって、アレルギー反応を起こすことも少なくありません。
このようなトラブルが発生すると、瞼が損傷を受け、眼瞼下垂の発症要因となってしまいます。
さらに、施術直後に特に問題が見られない場合であっても、眼瞼下垂のリスクを最小限に抑える観点からは、頻繁な反復施術を控えることが推奨されます。
短いスパンで繰り返し施術を受けることで、瞼やまつ毛に過度な負荷をかけてしまう恐れがあります。
眼瞼下垂を発症している方はまつ毛パーマに注意しましょう
まつ毛パーマによって目元の魅力を引き出すことができる一方で、眼瞼下垂をお持ちの方には慎重な判断が求められます。まつ毛パーマが眼瞼下垂に及ぼす以下の影響点について、十分理解しておきましょう。
薬液の刺激により症状の悪化を招くリスクがある
まつ毛パーマでは、化学成分を含む薬剤を使ってまつ毛にカールを作り出します。この過程で使われるパーマ液が瞼の皮膚に触れる危険があり、デリケートな状態にある眼瞼下垂の方には過度な刺激となることがあります。
とりわけ皮膚が薄くなり敏感になっている箇所では、炎症・かゆみ・発赤などのトラブルが生じやすく、結果として眼瞼下垂の病状が進行する危険性もあるため警戒が必要です。
期待通りのカールが実現できないことがある
瞼の下垂によってまつ毛の生え際が覆われると、期待通りのカールが実現できない場合があります。このため、満足のいく結果が得られないことがあり、左右のカールに違いが生じたり、たるんだ皮膚がまつ毛に触れてカールの持続性が低下し、折れやすくなる可能性があります。
加えて、下垂した瞼がまつ毛と接触し続けることで、まつ毛の強度が低下し、切れやすくなる恐れがあります。仕上がり重視で目元の見た目を改善したい方には、眼瞼下垂の治療も選択肢に含めましょう。
適切な施術でなければ視界がさらに悪化する
眼瞼下垂の方は、もともと視野の制限があります。日頃からまつ毛が視界を遮って煩わしさを感じている方にとって、まつ毛を上向きにして視野を広げてくれるという意味で、まつ毛パーマは理想的な選択肢となります。反対に、マツエクは人工毛の重量によってまつ毛が下向きになりやすく、視界がさらに悪化する恐れがあるため、適さない施術と考えられます。
眼瞼下垂の方がまつ毛パーマを受ける際に注意すべき点
眼瞼下垂にお悩みの方で、まつ毛パーマを受けても問題ないのだろうかと心配される方が多くいらっしゃいます。実際のところ、瞼の構造に関連する眼瞼下垂の治療と、まつ毛にカールを付与するまつ毛パーマには深い繋がりがあります。眼瞼下垂をお持ちの方が、まつ毛パーマの施術を受ける場合には、いくつかの大切なポイントを理解しておくことが必要です。
以下では、眼瞼下垂の方がまつ毛パーマを受ける際に気をつけるべき点について、詳しくご説明します。
まつ毛パーマでは眼瞼下垂の根本的な解決はできない
まつ毛パーマは、一時的に目元が持ち上がって見えることはあっても、眼瞼下垂という疾患自体を改善することはできません。軽症の眼瞼下垂の方ほど「パーマを施せば見た目が良くなる」と考えがちですが、本質的な解決策には至りません。
眼瞼下垂を放っておくと視野狭窄が進行したり、額にしわが寄りやすくなるほか、肩こりや頭痛の原因となることもあるため、外見だけでなく日常生活の質にも悪影響を及ぼす恐れがあります。したがって、見た目の改善のみを目的とするのではなく、「しっかりと治したい」と思われた際には、専門の医療機関での受診が大切です。
医学的なアプローチも選択肢の1つ
「瞼の重さを感じる」「まつ毛が見づらい」「瞼が垂れて目が小さく見える」といった自覚がある場合、眼瞼下垂の初期症状が現れている可能性があります。このような状態を放置すると、見た目の変化に留まらず、無意識に額の筋肉で瞼を持ち上げようとするため、肩こりや頭痛、額のしわなどの慢性的な体調不良を招くこともあります。
まつ毛パーマで一時的に目元を引き上げたように演出することはできますが、それで根本的な治療が実現するものではありません。気になる症状が持続する場合は、美容上のアプローチのみに依存するのではなく、医学的な治療を選択肢として考慮することが重要です。
まつ毛パーマをしていても眼瞼下垂手術を受けられる?
まつ毛パーマは、マツエクのような衛生面でのリスクが低いため、パーマをかけた状態でも眼瞼下垂の手術をしっかりと受けることができるケースが大半です。
しかしながら、根元部分まで強くパーマがかかっていたり、瞼にまつ毛が当たるほどきついカールがついていると、手術に支障をきたす恐れがあります。
さらに、まつ毛パーマを施術したばかりの時期は、薬液の使用により、瞼が刺激に対して敏感になっている状態の可能性もあります。
安全に手術を受けることができる状態であるかどうか、事前のカウンセリングで必ず確認することが大切です。
眼瞼下垂手術後にまつ毛パーマを受ける際に注意すべき点
眼瞼下垂の手術を経験された方がまつ毛パーマをお考えの場合には、カウンセリング時に眼瞼下垂の手術歴があることを必ずお伝えください。手術後の瞼は、皮膚の手触りや筋肉の動き、まつ毛の向きなどに変化が生じていることがあります。とりわけ、瞼の切開を伴う手術の後は、皮膚が硬くなっていたり、内出血や腫れが残存していることもあります。このような状態で強引にまつ毛を引っ張ったり、薬剤を塗布すると、炎症や創部悪化に繋がる恐れがあります。
手術後直後の時期は避けて、医師の許可を得てから施術を行うことが適切です。通常は、手術から1〜3ヶ月が経過し、瞼が安定した後での施術が望ましいとされていますが、個人によって差があるため医師との相談を通してタイミングを決定しましょう。
まつ毛パーマ以外で目元を美しく保つための方法
まつ毛パーマ以外のアプローチでも、まつ毛の美しさを維持することは十分に可能です。より安心して取り組める方法もありますので、是非こちらでご紹介する3つの手法もお試しください。
まつ毛美容液でナチュラルなボリューム感を出す
まつ毛美容液の適切な使用によって目元の印象を改善することは十分に可能です。とりわけ、まつ毛貧毛症の治療薬であるグラッシュビスタは厚生労働省によって初めて承認された美容液であり、優れた効果を実感することができます。
ただし、眼瞼下垂で瞼が下がっている方が安易に美容液を使用すると、下垂した瞼に過度に薬液が付着して、予想外のトラブルを招く恐れがあります。
瞼に薬液が付かないようにワセリンで保護するなど、塗布時の工夫が必要です。
ビューラーを使用する
まつ毛パーマは継続的な施術が前提のため、費用での負担も決して軽くはありません。
ビューラーを使用する方法は即座に効果が得られ、費用面では負担なく続けることができる手法ですが、まつ毛がダメージを受けやすく、毎日の手入れが必要になるという面もあります。
医療機関にて負担の少ない方法で眼瞼下垂手術を受ける
まつ毛パーマで期待するような効果が実感できない、または視野の支障が大きいといった場合は、眼瞼下垂手術を検討する方法もあります。近年はメスを使わない「埋没法」など、比較的身体への負担が少ない治療法もあり、見た目と機能の双方での改善が見込めます。症状や条件によっては保険が適用されるケースもあるため、専門医への相談を考えてみてください。
まつ毛パーマ以外の眼瞼下垂の原因
まつ毛パーマ以外にも、眼瞼下垂を引き起こす要因は数多く存在します。
眼瞼下垂には先天性のものと後天性のものに大別され、主要な原因は以下の通りです。
【先天性眼瞼下垂の原因】
- 眼瞼挙筋の発育不全
- 動眼神経の異常
【後天性眼瞼下垂の原因】
- 加齢
- 花粉症やアレルギー性皮膚炎
- コンタクトレンズの長期使用
- 長時間のVDT作業(パソコンやスマートフォンの使用)
- まつ毛パーマやマツエク、アイプチ
先天性眼瞼下垂は、生来瞼を持ち上げる機能が低下している、または存在せず、目の開きに問題がある状態です。
これに対して、後天性眼瞼下垂は、元来正常に働いていた瞼が、段階的に、あるいは突然下垂する状態を示します。
まつ毛パーマやマツエクによって生じるものは、後天性眼瞼下垂に分類されます。
瞼に負荷をかける生活習慣を継続していると、眼瞼下垂になる危険性が増し、若年での発症も見られるケースがあるため注意が必要です。
まとめ
まつ毛パーマを長期にわたり継続的に実施していると、瞼に蓄積されるダメージによって眼瞼下垂の発症要因となることがあります。
眼瞼下垂の最も代表的な原因は加齢現象ですが、まつ毛パーマのような目元に負荷をかける習慣によっても発症する可能性があることを知っておきましょう。
「瞼の重い感覚がある」「目を開けにくくなった」などの症状を感じる場合は、眼瞼下垂の進行を防ぐためにも、まつ毛パーマは避けることが賢明です。
また、症状が深刻で日常生活に障害が生じている場合には、眼瞼下垂手術の検討をお勧めします。
