眼瞼下垂は自力で改善できる?原因・予防法・手術方法を徹底解説!

眼瞼下垂(がんけんかすい)とは、上瞼が垂れ下がることで視界が遮られ、見えづらくなる状態を指します。原因としては、ハードコンタクトレンズの長期使用、加齢などが挙げられます。

「眼瞼下垂は、自分で治せるのか?」と疑問に感じる方もいらっしゃると思います。

そこでこのページでは、以下のポイントについて丁寧に説明いたします。

  • 眼瞼下垂は自分で治せるか?
  • 眼瞼下垂の治療に関する誤った情報
  • 後天性眼瞼下垂の原因
  • 眼瞼下垂の手術方法

眼瞼下垂は自分で治せる?

結論から言うと、眼瞼下垂をセルフケアで根本的に改善することはできません。根本的な改善のためには手術が必要とされています。

なお、発症を未然に防ぐことはできます。ここでは、眼瞼下垂を防ぐために心がけたい点について説明いたします。

眼瞼下垂の予防法

瞼にダメージを与えない

目のかゆみで強く擦ったり、瞼をマッサージすることによって、挙筋腱膜や眼瞼挙筋に負担がかかり、トラブルに繋がります。

アトピー性皮膚炎や花粉症による目のかゆみがあり、気になって瞼を擦ってしまう場合は、専門医にご相談ください。

また、アイメイクのクレンジング時に瞼を擦ることは避けるべきです。

さらに、メイクを落とす時に瞼に負担をかけないよう、つけまつ毛や濃いメイクはできるだけ控えましょう。

その他、二重を作るためのアイテープやアイプチは、のり成分によって皮膚がかぶれて、瞼に負荷がかかる可能性がありますので、使用には注意が必要です。

保湿ケアと紫外線対策を徹底する

乾燥や紫外線によって肌のバリア機能が低下すると、瞼の角質肥厚によって眼瞼下垂に繋がる可能性があります。

目元の保湿ケアや日焼け対策を日頃から行い、肌の新陳代謝をコントロールすることが大切です。

コンタクトの付け外しはゆっくり行う

コンタクトレンズの着脱時に瞼を強く引っ張ることは控えましょう。

また、使用時間を短縮する工夫も有効です。

自宅ではメガネに切り替えることでコンタクトレンズの着用時間を短くすると、瞼の裏からの眼瞼挙筋への刺激が軽減されます。

特にハードコンタクトをお使いの方は、ソフトタイプに変更することで眼瞼下垂のリスクを下げられます。

パソコンやスマートフォンを見続けない

パソコンやスマートフォンを使用した「VDT作業」は、長時間続けると目に負担がかかりますので、適度に目を休憩させることが大切です。

画面から目を離す時間を作るため、こまめに目を閉じる・遠くを見るなどを意識しましょう。

また、乾燥によるトラブルを防ぐため、作業中に意識的にまばたきを多くすることも大切です。

セルフケア

瞼を持ち上げる眼瞼挙筋の機能低下が、眼瞼下垂の主な原因とされています。

そのため、眼瞼挙筋のトレーニングによって、眼瞼下垂の発症防止が見込めます。

眼瞼挙筋トレーニング

1.目をゆっくり閉じ、額の力を抜いて眉を下げます。

2.手のひらで額全体を押さえることで、左右の眉が動かないようにします。

3.両目をできる限り大きく開き、その状態を5秒間保ってください。

4.静かに目を閉じて、心を落ち着けてください。

この一連の動作を1日数回行ってみましょう。

眼瞼下垂の治療に関する誤った情報

「眼瞼下垂を自分で治す方法」として、次のようなものが見られます。

  • アイテープや二重のりを使えば改善する
  • ダイエットを行うことで改善する
  • マッサージを行うことで改善する

なお、これらはいずれも誤った情報であり、間違った方法を続けると症状が進行する可能性があるため、注意が必要です。

アイテープ・二重のり

瞼を持ち上げる目的でアイテープや二重のりを使うと、一時的に眼瞼下垂が解消し、疲労や肩こりの軽減が期待できる場合があります。なお、これは根本的な治療とは異なり、長期的には皮膚へのダメージが蓄積され、眼瞼下垂のリスクを高めてしまう恐れがあります。

また、二重のりの成分によって、敏感で薄い瞼の皮膚でアレルギー性皮膚炎などが起こる可能性もあります。

アイテープや二重のりを使って違和感を覚えた場合はすぐに使用を中止し、専門医を受診してください。

ダイエット

眼瞼下垂と体重の増減に明確な因果関係はありません。ダイエットをしたからといって眼瞼下垂が改善されるわけではなく、症状の改善には医療機関での治療が不可欠です。

マッサージ

瞼や目元の色々な場所を押したり引っ張ったりするマッサージによって、眼瞼下垂の解消が期待できると言われることもありますが、自己流で行うと逆効果になることがあります。

特に正しい知識を持たずに強くマッサージをすると、靭帯にダメージを与えたり、目元がさらにたるんでしまうことにもなりかねません。また、眼瞼下垂が悪化することもあるため、不用意な実践は避けましょう。

後天性眼瞼下垂の原因

後天性眼瞼下垂の原因として、次の3つがあります。

  • 加齢
  • 誤った方法での瞼のマッサージ
  • コンタクトレンズの長期使用

以下では、眼瞼下垂の原因について丁寧に説明いたします。

加齢

加齢によって筋肉や皮膚が緩み、眼瞼下垂に繋がることがあります。

誤った方法での瞼のマッサージ

血行改善やリフレッシュ目的で行う瞼の周りのマッサージでも、方法を誤っていたり、力を入れ過ぎたりすると、眼瞼挙筋にダメージが加わって眼瞼下垂に繋がる場合があります。無理に自分でケアすることは避けましょう。

コンタクトレンズの長期使用

コンタクトレンズを長期間使うことで、瞼の内側から圧迫される状態が続き、擦れるような刺激が加わることがあります。また、コンタクトレンズを付ける時に瞼を引っ張る行為も、眼瞼下垂を引き起こす原因となり得ます。

特に、分厚いハードコンタクトレンズを装着したままの状態でまばたきを頻繁に行うと、眼瞼下垂の発症リスクが上がります。

眼瞼下垂の改善には手術が有効です

セルフケアだけでは眼瞼下垂の根本的な改善は難しいケースが多いです。症状をしっかり改善したい場合は、専門医を受診して原因を特定し、手術による治療が最も有効な方法とされています。

挙筋前転術(きょきんぜんてんじゅつ)

上瞼の皮膚を切開し、たるんだ腱膜や筋肉を前方に引き出して、瞼板に縫い付ける手術です。この手術を受けることで腱膜のたるみが解消し、上眼瞼挙筋の力が瞼板にしっかりと伝わるようになり、瞼がしっかりと開くようになります。

※当院では筋肉そのものに原因がある眼瞼下垂に対する手術は対応しておりません。診断の結果、高度な対応が必要と判断される場合には、適切な医療機関をご紹介しております。

前頭筋吊り上げ術(ぜんとうきんつりあげじゅつ)

上眼瞼挙筋の機能が著しく低下しており、挙筋前転術による改善が見込めない深刻な症例に行う手術です。医療用の糸や太ももの筋膜などを使って額の筋肉と瞼板を連結させることで、額の筋肉によって眉毛を上げる動きで瞼を開けられるようにします。

※当院では筋肉そのものに原因がある眼瞼下垂に対する手術は対応しておりません。診断の結果、高度な対応が必要と判断される場合には、適切な医療機関をご紹介しております。

余剰皮膚切除術(びもうかよじょうひふせつじょじゅつ)

余分にたるんで垂れ下がった上眼瞼皮膚を取り除く手術です。皮膚の切除位置は、上眼瞼そのものか、もしくは眉の下部分になることがあります。手術では、患者様が立った状態または座った姿勢で、どれだけの皮膚を取り除くかを判断します。必要に応じて、同じ箇所の眼輪筋を一緒に取り除くケースもあります。切除後は、細く目立ちにくい糸で丁寧に縫合します。余剰皮膚が切除されるため、瞼を開けやすくなります。

よくある質問

Q.アイプチによって眼瞼下垂がひどくなることがあるんですか?

A.一重瞼の方や、年齢とともに瞼がたるんできたために、アイプチを使って二重瞼を作っている人も少なくないと思います。アイプチで瞼の形を整えることで、目が大きく見えるほか、瞼のたるみが目立たなくなるため、眼瞼下垂の症状が一時は和らぐこともあります。

なお、アイプチの使用によって眼瞼下垂がひどくなる場合もあるため、注意が必要です。粘着成分によって瞼の皮膚がかぶれたり、繰り返し使うことで皮膚が伸びてしまったりするリスクがあり、その結果、眼瞼下垂の発症に繋がることもあります。

以上のように、アイプチは見た目の改善には一時的な効果があるものの、眼瞼下垂の根本的な治療法ではありません。肌トラブルや症状の悪化を招く前に、専門医による眼瞼下垂手術を検討しましょう。

Q.眼瞼下垂が自然治癒することはありますか?

A.眼瞼下垂は自然に改善することはありません。また、独自のトレーニングやマッサージによって重症化する恐れもあります。症状を改善したい場合は、医療機関で適切な治療を受けることが不可欠です。

まとめ

眼瞼下垂は、セルフケアでは根本的な改善が難しい疾患です。

確実な治療を希望される場合は、専門医による診断と手術が最も効果的な選択肢となります。

とはいえ、瞼への負担を避けたり、眼瞼挙筋を鍛えることで、発症を防げる場合があります。

目元に違和感があったり、見えにくさを感じたりした場合は、自己流のマッサージを控え、まずは専門医に相談することをお勧めします。