
AGA治療薬は複数の種類があり、その1つにミノキシジルがあります。ミノキシジルは発毛を促す作用がありますが、副作用として体毛が濃くなることがあります。そのため、AGA治療薬に取り組んでおり、体毛が濃くなっていくことに悩まれている方もいらっしゃるかと思います。
本ページでは、体毛が濃くなる原因、その対策について詳しく説明します。
AGA治療薬は2種類に大別される
AGA治療薬は、抜け毛を防ぐ作用があるものと発毛を促す作用があるものに大別されます。各治療薬とヘアサイクルを合わせてご説明します。
抜け毛を防ぐ作用があるお薬
抜け毛を防ぐAGA治療薬として有名なものに、フィナステリドやデュタステリドが挙げられます。
髪の毛は、成長期→退行期→休止期という周期を経て生え変わり、これをヘアサイクルと呼びます。成長期は髪の毛の成長に不可欠な毛母細胞が分裂し、毛が成長していきます。退行期になると毛母細胞が死滅して髪の毛が成長しなくなります。休止期に至ると髪の毛が抜けていき、新しい髪に生え変わります。
AGAは、男性ホルモンであるテストステロンから生成されるジヒドロテストステロン(DHT)が原因となります。DHTの作用により、毛母細胞が収縮して成長期が短縮し、髪が抜け落ちていきます。
フィナステリドやデュタステリドはDHTの生成を抑制する効果があり、抜け毛を防ぎます、
発毛を促す作用があるお薬
発毛を促すAGA治療薬として有名なものに、ミノキシジル(内服薬・外用薬)が挙げられます。ミノキシジルは様々な作用があり、以下が主なものです。
- 毛組織の血流を改善する
- 毛乳頭細胞の増殖を促す
- 毛母細胞の死滅を抑制する
これらの作用により、ヘアサイクルにおける成長期を長く延ばして発毛を促します。
なお、ミノキシジル内服薬は日本では厚生労働省から承認が下りていません。
体毛が濃くなる原因は発毛が促されるため
ミノキシジルは発毛を促す作用がありますが、一方で副作用として体毛が濃くなることがあります。以前からミノキシジルは降圧剤としてアメリカで使用されていましたが、多数の患者様に多毛の症状が現れたことで、薄毛治療への可能性が見出され、発毛剤として転用されるようになりました。
ミノキシジルは内服薬と外用薬があります。以下でそれぞれについて詳しく説明します。
ミノキシジル(内服薬)
ミノキシジル内服薬は、有効成分を血中から取り込み、そこから毛乳頭に作用します。以前から降圧剤の主成分の1つとして使用されてきましたが、多毛効果が認められたことで、薄毛治療でも使われるようになりました。
内服薬も外用薬も発毛の仕組みは同じですが、内服薬は血中から有効成分を体内に取り込むため、外用薬に比べ高い効果を有します。
なお、実際に効果を比べるための臨床実験は実施されていないため断定はできません。ただし、内服薬の方が効果は高いと考えられており、副作用も外用薬よりも起こりやすいと言われています。
現在のところミノキシジル内服薬は個人では購入できず、医師の処方箋が必要となります。
海外で使用されている内服薬のミノキシジル濃度は、2.5mg、5mg、10mgとなっています。
ミノキシジル(外用薬)
ミノキシジル外用薬は内服薬と違って、患部に直接薬剤を塗布します。
体内から作用する仕組みではないため、副作用が出る確率は内服薬に比べると低いと言われています。
また、ミノキシジル外用薬は、世界中から信頼を置かれている「アメリカ食品医薬品局(FDA)」からも承認を得ており、安全性が高い薬剤です。
市販薬では大正製薬の「リアップ」などが有名です。2018年に日本では特許期限が満了となったため、現在では様々な製薬会社からミノキシジルを含む発毛剤が販売されています。そのため、購入時には自分に合うものかしっかり確認するようにしましょう。
ミノキシジル内服薬と外用薬が体毛に与える影響の違い
ミノキシジルは内服薬・外用薬いずれも、副作用として体毛が濃くなることがあります。
しかし、内服薬は有効成分を血中から取り込むため、全身に効果が作用して副作用が起こる可能性も高いです。
女性が使用した場合、額の産毛が濃くなるケースがよく認められます。これは内服薬に限らず、外用薬や注射でも起こることがあります。
外用薬は患部に直接塗布するため、基本的には発毛効果は患部にしか現れません。
まとめると、内服薬は効果が高い分、体毛が濃くなるリスクも高く、一方外用薬は効果が内服薬よりも低い分、体毛が濃くなるリスクは低いです。
体毛が濃くならないようにミノキシジル外用薬で注意すること
内服薬の使用による体毛が濃くなるリスクは、人によって異なります。外用薬は体毛が濃くなることは滅多にありませんが、間違った使用法を続けると濃くなることがあります。
外用薬を使用する際は、下記の事項に注意を払いましょう。
ミノキシジル外用薬が顔につかないようにする
外用薬の塗布量は少量で大丈夫です。また、顔に薬剤がついてしまわないように気を付けてください。顔に何度も薬剤がついてしまった場合、その部分の毛が濃くなる可能性があります。特に額の生え際に塗布する際は顔につきやすいので気を付けましょう。
ミノキシジル外用薬を使った後はしっかり手を洗う
ミノキシジルを含んだ発毛剤を使った後はしっかり手を洗ってください。手に薬剤がついた状態だと、その部分の毛が濃くなる可能性があります。
特に顔を触る前は薬剤が残っていないか確認してください。
ミノキシジルを使用することで体毛が濃くなった場合
ミノキシジルにより体毛が濃くなった場合、以下の2つの対処法があります。
- 減薬もしくは休薬する
- 毛が濃くなった部分の手入れをする
以下で詳しく説明します。
減薬もしくは休薬する
ミノキシジル内服薬を使っている方
内服薬を減薬するか、あるいは休薬して外用薬に変更しましょう。
ミノキシジル外用薬を使っている方
説明書に記載の使用量、使用方法を守って使用しましょう。
それでも体毛の毛が濃くなる場合、専門医に相談することをお勧めします。
なお、ミノキシジルを減薬・休薬した場合、再度脱毛が進行することがあります。医師に相談して、メリット・デメリットを考慮した上でどうするか決めましょう。
毛が濃くなった部分の手入れをする
体毛が濃くなった部分を手入れすることもお勧めです。下記が主な手入れの方法です。
- 毛抜きを使って抜く
- カミソリで剃る
- 目立たないように脱色する
- 脱毛治療を受ける(医療脱毛もしくは美容脱毛)
なお、ミノキシジル内服薬を使用している場合、期間中に医療脱毛を行うと脱毛効果が十分に出ないことがあります。
また、上記の方法はどれも肌に負荷がかかるものなので、保湿ケアをしっかり行いましょう。
ミノキシジルとフィナステリドの併用について
ここまで各治療薬について解説してきましたが、発毛促進効果があるミノキシジルと、抜け毛抑制効果があるフィナステリドやデュタステリドを併用した場合、より効果を発揮するのではないかとお考えの方もいるかと思います。
以下では、併用することによるメリット・デメリットを解説します。
併用のメリット
結論から言うと、併用することができます。研究によると、併用することにより、ミノキシジルの単剤使用よりも効果が高くなるというデータが出ました。
この研究では、AGAの患者様100名に対し、下記の4つの治療法を行いました。
- ミノキシジル単独
- フィナステリド単剤
- ミノキシジル外用薬とフィナステリド内服薬の併用
- フィナステリドとその他の治療薬の併用
ミノキシジルの単剤で使用するのに比べ、フィナステリド単剤、あるいはミノキシジルとフィナステリドの併用の方が高い効果を発揮すると分かりました。
併用のデメリット
併用することによるデメリットとして、副作用のリスクが挙げられます。
ミノキシジル内服薬は、日本においては厚生労働省から承認が下りておらず、使うためには医師の処方箋が必要です。AGAクリニックではミノキシジル内服薬を処方することが多いですが、ミノキシジルは従来から降圧剤として使用されてきたため、血圧低下やむくみ、動悸などの副作用のリスクがあります。特に、血管や心臓などの循環器疾患を発症している方は、事前に医師にその旨を伝えるようにしましょう。
ミノキシジル外用薬は、頭皮に発赤、発疹、かゆみ、かぶれなどの副作用が起こる可能性があります。
AGA治療で体毛が濃くなることが気になる場合は当院までご相談ください
このページでは、発毛促進効果があるミノキシジルと、抜け毛抑制効果があるフィナステリドやデュタステリドについて詳しく説明してきました。ミノキシジルは副作用として体毛が濃くなる可能性があり、体毛をどうにかしたいという方には、減薬・休薬、内服薬から外用薬への変更などが勧められます。なお、休薬・減薬した場合は再度AGAが進むことがあるので、自己判断せずに事前に医師に相談しましょう。
