レーザー治療
赤あざ(単純性血管腫・苺状血管腫)
これらの赤あざは保険適用で治療が可能です。特に皮膚の薄い乳幼児期の方がレーザーの反応が良好な傾向にあります。
黒あざ・ホクロ
膨らみの少ない黒あざや小さなホクロにはルビーレーザーが効果的ですが、自費診療での対応となります。
茶あざ(扁平な色素斑)
平坦な茶色のあざには保険適用で治療が可能です。境界がはっきりせず、ギザギザしているものほど反応が良いとされています。
青あざ(蒙古斑など)
遷延性蒙古斑や異所性蒙古斑など、皮膚の深部に色素細胞が存在することで青く見えるタイプのあざも、保険が適用される対象です。
太田母斑
思春期以降、目の周囲に見られることが多く、茶色からこげ茶色の斑点状の色素沈着が特徴です。保険での治療が可能です。
毛細血管拡張症
先天性や肝疾患、ステロイドの副作用、加齢などにより生じる毛細血管の拡張に対しても、保険適用のレーザー治療が認められています。
刺青・アートメイクの除去
黒・青・緑・赤といった濃い色素の刺青にはレーザーが有効です。一方で、白・黄・水色・ピンク・オレンジといった淡い色はレーザーが届きにくく、削皮や切除縫合による処置が必要になることもあります。治療方法は、色・大きさ・部位・施術からの経過時間などを考慮し、個別に方針を決定します。アートメイクに関しては、主に黒や青が使用されているため、ルビーレーザーが適しています。
外傷による異物沈着
交通事故や鉛筆の刺入などによる色素沈着には、ルビーレーザーやYAGレーザーが効果的で、保険の適用対象となります。
肝斑のレーザー治療
肝斑に対しては、最新機器ピコレーザーによる「レーザートーニング」を導入しています。この治療法では、ピコ秒というナノ秒の1000分の1秒の照射時間で、従来のQスイッチレーザーでは破壊できなかった小さな粒子が破壊できるようになりました。これまで治療が難しいとされていた肝斑にも対応が可能となりました。2ヶ月1回のペースで継続的に照射していくことが基本です。
PQXピコレーザーとは
PQXピコレーザーは、ヨーロッパの老舗レーザーメーカー「Fotona社」によって開発された、最新型の医療用レーザー機器です。極めて短時間で高出力の照射が可能で、色素性疾患や刺青除去などに幅広く対応できるのが特徴です。

PQXピコレーザーの特徴
特徴①超短パルス照射による高精度な色素破壊
PQXピコレーザーの大きな特長は、350ピコ秒(100億分の3.5秒)照射することです。極めて短い時間で照射することにより、ターゲットとなる色素を選択的かつ効率的に粉砕します。またレーザー作用の波及よりも早く照射できるため、周りの組織のダメージを抑えることが可能です。これにより、施術後の炎症性色素沈着のリスクも低くなります。
また、この短いパルス幅によって、照射の主作用は「光音響効果(振動による色素の破壊)」が中心となり、従来のレーザーに比べて光熱作用が少ないため、炎症後の色素沈着が起きにくいという利点もあります。
深い層にまで到達しやすい高エネルギーのレーザーは、真皮深層にある色素異常や皮膚疾患にも効果的です。
特徴②2つの波長で多様な治療に対応
PQXピコレーザーは、532nmと1064nmの2種類の波長を搭載しており、それぞれの波長特性を活かして、様々な症状に対応できます。
| 532nm(KTP) | 皮膚表層のメラニンに対する吸収率が高く、浅い色素病変の治療に有効です。 |
| 1064nm(Nd:YAG) | 深部までエネルギーが届く波長で、真皮にある病変や色素沈着にもアプローチが可能です。 |
この波長の使い分けにより、浅いシミから深層のあざ、複数色のタトゥー除去まで、幅広い治療に対応できます。
特徴③国内外で認められた安全性と治療効果
PQXピコレーザーは、日本国内で薬事承認を取得済みであり、特定の皮膚疾患に対しては保険適用も認められています。
【保険適用対象の疾患】
・ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)
・太田母斑
・異所性蒙古斑
・外傷性色素沈着症
さらに、アメリカFDAの承認も取得しており、安全性と性能の両面で国際的に高く評価されています。細やかなエネルギー調整が可能なため、患者様の肌質や症状に応じて、最適な設定で治療を行うことが可能です。
適応疾患
医療機器や治療法が正式に承認を受け、医学的な効果が認められている疾患のことを「適応疾患」と呼びます。PQXピコレーザーは、複数の皮膚疾患に対して有効性が確認されており、なかには保険適用で治療できるものもあります。
ピコスポット(局所照射による治療)
・老人性色素斑(一般的なシミ)
・雀卵斑(そばかす)
・刺青・アートメイクの除去
・ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)※
・太田母斑※
・外傷性色素沈着症※

※これらの疾患は保険での治療が可能です。
ピコトーニング(低出力レーザーによる肌全体の改善)
・肝斑
・くすみの改善
・肌質改善、リジュビネーション(若返り治療)
このような方にお勧めです
・シミがなかなか取れずお悩みの方
・肝斑やくすみを薄くしたい方
・明るく透明感のある肌を目指したい方
・タトゥーやアートメイクをなるべく早く除去したい方
・炎症後の色素沈着をできる限り避けたい方

施術についてのご案内
所要時間
初回はカウンセリングを含めて15分ほどとなります。
レーザー照射自体は、治療内容に応じて5〜30分が目安です。
通院頻度の目安
PQXピコレーザーは1回の照射でも変化を実感できるケースがありますが、複数回の施術でより高い効果が期待できます。
・ピコスポット:2〜5回:2ヶ月に1回
・ピコトーニング:6~10回:2ヶ月に1回
・刺青除去:5回以上:2ヶ月に1回
・ADM、太田母斑、異所性蒙古斑:3回〜5回:2ヶ月に1回
※実際の回数や間隔は、患者様の肌の状態や反応により異なります。
ダウンタイム
PQXピコレーザーのダウンタイムは、以下のように照射方法により異なります。
【ピコスポット】
・治療部位は紫外線対策のため、1週間ほど保護テープの使用が推奨されます。
・照射後にかさぶたが形成されることがありますが、10日〜2週間で自然に剥がれるため、無理に剥がさず自然に任せましょう。
【ピコトーニング】
・施術直後に赤みが出る場合がありますが、ほとんどは短時間で改善します。
注意事項
・レーザー照射後は肌が敏感になるため、紫外線の影響を受けやすく、新たなシミができやすい状態になります。
・季節に関係なく、日焼け止めや保湿によるスキンケアをしっかり行いましょう。
・一部の方では、一時的に赤みや色素沈着が現れることがありますが、多くは数週間〜数ヶ月で自然に軽快します。場合によっては内服薬を処方いたします。
よくある質問
PQXピコレーザーは、照射時に強い光音響作用を発揮し、肌の再構築を促します。これにより、一般的なレーザー治療と比較して少ない回数でも効果が得やすいのが特長です。
PQXピコレーザーの治療回数・期間は、以下の表を参考にしてください。
| シミ(ピコスポット) | 1~2回 | 1〜3ヶ月に1回 |
| ピコトーニング | 6回 | 月1回ペース |
| 刺青・タトゥー除去 | 3~5回 | 1〜3ヶ月に1回 |
| ADM、太田母斑、異所性蒙古斑 | 3~5回 | 3ヶ月に1回 |
照射時には、輪ゴムで軽く弾かれるような刺激を感じる場合がありますが、多くの方にとっては麻酔なしでも耐えられる程度の痛みです。痛みに敏感な方や心配な方には、麻酔テープや麻酔クリームをご利用頂くことも可能です。
はい、イソトレチノイン(ビタミンA誘導体)を服用中でも、PQXピコレーザーの施術は可能です。かつては、光への感受性が高まることからレーザー治療が禁忌とされていましたが、近年の研究ではピコレーザーの使用においてリスクの増加は確認されていません。安全性を確認したうえで治療を進めますので、ご安心ください。
PQXピコレーザーは、350ピコ秒という超短パルス幅と高いピークパワーを実現しており、これが最大の特長です。皮膚への負担を抑えながら深部の色素にしっかりアプローチできるため、シミなどの色素病変に対して優れた治療効果が期待できます。また、施術後の炎症や色素沈着といったトラブルのリスクも比較的少なく済みます。
症例紹介
シミ
CASE① / 30代男性 / 老人性色素斑
【治療前】

【治療後1ヶ月半】

CASE② / 50代男性 / 老人性色素斑
【治療前】

【治療後1ヶ月】

CASE③ / 40代女性 / 表在性色素斑
【治療前】

【治療後1ヶ月】

CASE④ / 40代女性 / 表在性色素斑
【治療前】

【治療後1ヶ月】

CASE⑤ / 60代女性 / 表在性色素斑
【治療前】

【治療後2ヶ月】

CASE⑥ / 40代女性 / 表在性色素斑
【治療前】

【治療後3ヶ月】

トーニング
CASE① / 50代女性 / 肝斑・ADM
【治療前(内服3ヶ月後)】

【5回治療後1ヶ月(内服8ヶ月)】

CASE② / 50代女性 / 肝斑・ADM
【治療前(内服3ヶ月後)】

【5回治療後1ヶ月(内服8ヶ月)】

CASE③ / 40代女性 / 肝斑・SK・ADM
【治療前(内服2ヶ月後)】

【2回治療後1ヶ月(内服4ヶ月)】

CASE④ / 40代女性 / 肝斑
【治療前(内服開始前)】

【4回治療後1ヶ月(内服10ヶ月)】

CASE⑤ / 50代女性 / 肝斑
【治療前(内服開始前)】

【3回治療後1ヶ月(内服継続)】

刺青
CASE① / 30代女性 / 刺青
【治療前】

【8回治療後6ヶ月】

